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君が代と雅楽

<日本音楽の分析>
 私が日本に触れるのはいつも逆輸入だ。日本庭園の魅力に出会ったきっかけも、1989年に高松宮殿下記念世界文化賞に受賞したイギリスの画家、デイヴィッド・ホックニーの作品だし、日本の音楽の高揚感に触れたきっかけも、ギリシャの音楽家、ヴァン・ゲリスが作曲した、(当時色々とナショナリストが争論を起こした)2002年の日韓FIFA World Cupの公式テーマソングで、しかもそれは打ちこみ、つまりシンセサイザーで作曲されたものだった。言ってみれば感覚としてはI love Japan!と言っているミーハーな外国人とスタンスは何ら変わりはしない。しかしスタンスはどうあれ、日本人として日本の音楽を知って損は無い。動機はどうでもいいと思っている。
 まず、日本の音楽についておさらいしてみよう。日本の音楽として、雅楽、声明、能楽、琵琶楽、尺八楽、筝曲、三味線音楽、民謡、現代邦楽などに分けられる(福井,2006)。
日本の伝統音楽には、多くの種目や流派があり、それぞれが独自の音楽様式を保持している。音楽をその演奏形式から声楽と器楽に分類すると、声楽が圧倒的に多く、歌詞や物語など文学に重点がおかれた音楽であると言えるのだそうだ。さらに、声楽を語り物と歌い物に分類すると、語り物のほうが芸術的価値が高いとされているのも特徴の一つだそうだ。
 西洋の音楽の大部分が拍節的なリズムであるのに対し、日本の音楽には、追分節や尺八の音楽などのような拍節的でないリズムの楽曲が多いという特徴がある(すべてというわけではない)。
 楽曲全体を通してみたとき、テンポがしだいに速くなる楽曲が多いのも日本の伝統音楽の特徴の一つである。緩やかに始まり、次第にテンポを速め、終始部分ではテンポを緩め楽曲を締めくくるという型が一般的である。
 また、拍の頭が欠け、拍から外れて始まるリズムが多いのも特徴の一つ。声楽曲の歌の部分に多く見られ、8拍を周期とする謡曲のリズム型「平ノリ」では、一拍目より半拍速く打たのフレーズが始まる。同様に、三味線音楽では多くの場合、歌は伴奏の三味線より半拍遅れて歌い始める。
 日本の伝統音楽では2拍子系を主とする拍子感が一般的だが、雅楽には2拍と3拍を足し合わせた、付加リズムの6拍子や5拍子の楽曲がある。それは、早只(はやただ)拍子や夜多羅(やたら)拍子と呼ばれるものだ。ちなみに私はyoutubeで早只拍子や夜多羅拍子が用いられる雅楽を聴いてみたが、手元にある資料と実際の音楽がどう照らし合わされているのかはわからなかった。
 西洋音楽では、主題の反復や変化および対照をもとにした楽曲の時間的な枠組みをいくつかのパターンに類型化しており、これをソナタ形式やロンド形式などのように、何々形式と呼ぶ。しかし日本の伝統音楽では、筝曲の段物と雅楽の残楽が一種の変奏曲のような形式であるのを除けば、西洋音楽でいう何々形式にあたる概念は無い。そのため、楽曲の構成を考察する際には、時間の経過とともに楽曲の各々の部分の特質がどのように変化するかを明らかにするという方法が用いられる。
 話は音階に移る。日本の伝統音楽は、西洋音楽の長音階や短音階とは異なり、1オクターブ内に5つの構成音を持つペンタトニック(五音音階)を基本とする音階による音楽である。また、完全4度の音程間隔の枠組みを形成しており、この枠組みの間に置かれる音によって音階の性格が決定されることをテトラコードの理論という。
 完全4度の音程間隔にある上下二つの音は、旋律の中心的な役割をもつ音で旋律の終始音にもなる。これらの音を核音、中間におかれる音を中間音と呼ぶ。日本の伝統音楽のテトラコードは一つの中間音を持ち、その置かれる音程から、4種類のテトラコードに分類することができる。それらを中間音の音程が低い核音に近いものから、都節のテトラコード、律のテトラコード、民謡のテトラコード、琉球のテトラコードという名称で呼んでいる。
 ちなみに、欧米の音楽には2音の中間音を持つ4音で構成されるテトラコードが多いのに対し、日本を含む東アジア地域の音楽では3音で構成されるテトラコードが多いことが特徴として挙げられる。
 そのテトラコードをもとにして、1オクターブに及ぶ音階を構成することができる。基本的には同じ種類の音階を2個重ねることで、音階が構成される。文献に載ってある6つの音階をノートに写すのがめんどくさいので、大学のピアノ練習室で一つひとつ音階を弾いてみたときの個人的な感想を書くに留めようと思う。
 文献には都節音階、律音階、民謡音階、琉球音階、都節音階の呂陰、律音階の呂旋が紹介されていたが、私が、「あぁ、それっぽいな」と弾いて思ったのが琉球音階と都節音階の呂陰のみであった。

<君が代と雅楽>
 さて、予断になるが、youtubeサーフィンをしていたら、雅楽で君が代を演奏している動画を見つけた。私はそれを聴いて、涙が自然とぽろぽろ流れて止まらなかった。
 その動画には賛否両論のコメントがたくさん書かれてあった。日本を愛してくださる海外の方は、色々と日本のよさを述べてくれるが、どうも雅楽の不協和音やズレは受け付けられないようだ。
 私もこれまで様々な君が代のアレンジを聴いてきた。北欧の方々がゴスペル風に歌ってくださる動画もあり、ああこういうのもいいなぁとは思っていたがしっくりこなかった。
 しかし、その後に見つけた、雅楽による君が代である。これだ!!と思った。笙の響き、鉦鼓の低音、これこそ君が代のメロディラインのための音色だと思った。なぜ今まで出会わなかったんだと思うほどに、大きなパラダイムを見た。
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